1等車

【車両紹介】ÖBB Amz73<1等車コンパートメント>

オーストリア連邦鉄道に所属する1等車コンパートメント客車「Amz73 19-91-500」の紹介です。

概要

Amz73 19-91-500」はオーストリア連邦鉄道(以下ÖBB)が所有する旅客用客車です。1989年から1994年にかけて50両製造されました。
登場時は0番台として登場しましたが、2005年から2009年にかけて行われたリニューアルの際、車両番号に500が足された500番台となりました。
また、リニューアルに際して50両のうち10両が、オープンタイプ客室の「Ampz73 18-91-200」に改造されています。
2015年から2017年にかけて、12両が2等車コンパートメント「Bmz73 29-92-500」へと改造されました。
さらに、2017年にはチェコ鉄道へ4両が売却されています。

2023年現在、24両の「Amz73 19-91-500」が現役で活躍しています。

Amz73 19-91-500」は、製造当時から時速200km/hでの走行も可能で、高速走行時の気圧対策も施されているなど、機能面では優れた車両形式でした。

車体はRIC規格に対応しており、電源もヨーロッパ4電源に対応しているため標準軌の線路であれば、基本的にヨーロッパ中を走行することが可能です。

Amz73 19-91-500」は、国際列車、国内列車問わず、同じく1等車の「ADbmpsz73」とともに長距離列車に連結されています。基本のダイヤでは、夜行列車以外の長距離列車のみに連結されていますが、故障などにより夜行列車用の客車が不足している時には、代走で夜行列車の運用に入ることもあります。

チューリッヒ中央駅発ベルリン行きの夜行列車NJ409便に連結される「Amz73 19-91-500」。この時は2等車コンパートメント客車の代わりに充当されていました。

設備

車内は最大4人が着席できるコンパートメントが4部屋と、6人が着席できるコンパートメントが5部屋があり、定員は46人に設定されています。

製造当時は全て6人個室でしたが、2000年代のリニューアルで4人用のコンパートメントが登場し、ビジネスクラスとして設定されていました。その後、2014年末以降は、座席をそのままにファーストクラス座席として再設定されました。
現在でも、座席数が異なる2種類のコンパートメントタイプが用意されていますが、運賃は区別されておらず同じ金額となっているため、4人コンパートメントの方が少し乗り得座席かもしれません。

4人用のコンパートメント部屋はこちら。
6人用のコンパートメントはこちら。
コンセントも座席横に肘掛け奥に設置されています。
座面の手前側にはリクライニング用のレーバーがあります。
1等車ということで、かなりの角度までリクライニングを倒すことが可能です。
コンパートメントのドア上には、アナウンスの音量や部屋の照明スイッチ、部屋内の温度設定のぶが備えられています。
2等車廊下とは異なり、高級感を出すためか窓間に木目の板で装飾されています。

トイレ設備は両側のドア横にそれぞれ1箇所ずつ、計2箇所設置されています。

スペック

形式Amz 73 19-91 500
クラス1等車
座席タイプコンパートメント
最高速度200km/h
定員46人
対応電源ヨーロッパ4電源
RIC規格対応
トイレ設備あり(2箇所)
その他
ドア前デッキに記載されている車両番号。
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