オーストリア連邦鉄道に所属する2等車コンパートメント客車「Bmz61 21-90-500」の紹介です。
概要
「Bmz61 21-90-500」は1980年から1982年にかけて製造されたオーストリア連邦鉄道(以下ÖBB)の旅客用客車です。
こちらの車両は「Bmz51 21-90-500」として製造され、2004年から2008年にかけて105両中、67両が「Bmz61 21-90-500」へ改造されました。
製造当時の「Bmz51 21-90-500」は最高速度が160km/hでしたが、速度アップの改造が施され200km/h走行が可能となりました。
その後、チェコ鉄道に20両が売却され、2023年現在、47両が活躍しています。
「Bmz61 21-90-500」は、同じくÖBBが所有する2等車コンパートメント客車「Bmz73 21-91」とは違い、高速走行時の気圧対策が施されておらず、200km/h速度でトンネルに突入すると気圧の変化が大きく感じられることがあります。
車体はRIC規格に対応しており、電源もヨーロッパ4電源に対応しているため標準軌の線路であれば、基本的にヨーロッパ中を走行することが可能です。
側面は「Bmz73 21-91」とかなり似ていますが、ドアボタンがないことやドアのゴムパッキンが車端側にしか施されていないなど、細部が異なっています。
「Bmz61 21-90-500」は、主に国内のシュネルツーク(急行)やインターシティーといった列車に運用されていることが多いですが、国際路線も走行できることからBmz73系列の代わりに、夜行列車やユーロシティーに連結されることもあります。
設備
車内は最大6人が着席できるコンパートメントが11部屋あり、乗車定員は66名となります。
トイレ設備は両側のドア横にそれぞれ1箇所ずつ、計2箇所設置されています。
スペック
形式 | Bmz 61 21-90 500 |
クラス | 2等車 |
座席タイプ | コンパートメント |
最高速度 | 200km/h |
定員 | 66人 |
対応電源 | ヨーロッパ4電源 |
RIC規格 | 対応 |
トイレ設備 | あり(2箇所) |
その他 | – |